意外に知らない歯みがきの基本

たいていの人が習慣的に行っている「歯みがき」ですが、そもそも「磨いている」と「磨けている」は違うのです。基本的な磨き方をしっかりマスターしていれば、ご自分のお口の中に合った応用も正しいものになります。

歯ブラシの基本的な使い方

磨く時は、歯の表面に直角に毛先を当てることが大切です。しかし、歯の表面は曲面なので、磨こうとする場合に応じて歯ブラシを当てる部分も工夫が必要です。毛先を3つの部分に分けて使うと磨きやすくなります。

強くこすらず、こきざみに

力を入れて歯ブラシを押しつけると、毛先が開いてしまい、正確に歯の表面に当たりません。また、強くこすると歯肉を傷つける原因にもなります。軽い力でこきざみに歯ブラシを動かしましょう。磨こうとする歯の面に直角に当て、軽い力でこきざみにこするのが歯垢を確実に、簡単に落とす方法です。

食事や会話を楽しむ・入れ歯と口のケア

201612

入れ歯(義歯)のことをデンチャーといいます。入れ歯もきちんとお手入れしないと、歯と同じようにプラーク(歯垢)が付着します。入れ歯についたプラークをデンチャープラークといいます。デンチャープラークもプラーク同様、細菌の塊です。

1.入れ歯の種類と材質
多くの場合、義歯の材料にはプラスチックが用いられています。

2.入れ歯の特徴と注意点
プラスチック製の入れ歯は吸水性があり、汚れや細菌が付着しやすい。
臭いなども吸収しやすく、清掃を怠ると口臭発生の原因になります。
装着中は、粘膜と入れ歯との隙間に細菌が繁殖しやすい環境にあります。
プラスチックにキズがつきやすく、間違った手入れ方法で入れ歯の表面にキズをつけるとさらに細菌が付着しやすくなります。
噛むことによって入れ歯が微妙に動き、軟らかい粘膜質面をこすって刺激します。そのため粘膜はキズがつきやすく、入れ歯を不潔にしておくと口内炎ができやすくなります。

3.入れ歯の手入れが不十分だと…
義歯性口内炎の原因になります。
口臭の原因になります。
入れ歯に色素沈着や歯石沈着がおこります。
部分入れ歯の場合、維持措置(クラスプ・バネなど)のかかっている歯や残っている歯がムシ歯や歯周病になりやすくなります。

4.入れ歯の清掃方法
毎食後、入れ歯をはずして清掃しましょう。
ブラシによる機械的清掃と義歯洗浄剤による化学的清掃の併用が理想です。一日一度は義歯洗浄剤で殺菌洗浄しましょう。
注)歯磨剤で磨くと表面に細かいキズがつきます。そこへ細菌や汚れが入り込みます。

《入れ歯洗浄剤の使い方》
はずした入れ歯は先にブラシで清掃し、義歯洗浄剤を溶かしたぬるま湯に入れます。
注)汚れがひどい場合には一晩つけておきましょう。

浸漬・洗浄後、ハブラシを使用して流水下で仕上げ洗いをします。
注)落として破損させないよう、水を張った洗面器などの上で洗います。

《入れ歯みがきの注意点》
小さな入れ歯でも必ずはずしてからみがきましょう。
落して破損したり排水口に流さないように、水を張った洗面器の上で洗いましょう。
軽い力でみがきましょう。あまり力を入れ過ぎるとプラスチックにキズをつくる原因になります。
部分入れ歯の場合、クラスプやバネは小さなハブラシで丁寧にみがきましょう。力を入れ過ぎてクラスプなどを曲げたり変形させたりしないよう気をつけましょう

「入れ歯の手入れ」入れ歯を長持ちさせ口の健康を守るために

会津の歯医者 渡辺ゆうぞう歯科クリニックの「お口の相談室」

201603

■ 着脱時に無理な力がかからないように

入れ歯をつけるときは、部分入れ歯は、無理な力を加えず、指できちんと装着してください。歯でかんで、はめこむと、変形や破損の原因になります。

総入れ歯は、水でぬらしてからつけましょう。違和感が少なくなります。

入れ歯を外すときは、部分入れ歯は、土台の歯に指をあて、無理な力がかからないように外しましょう。

総入れ歯は、吸着効果で歯肉に密着しているので、まず、入れ歯の前歯部分を粘膜側に押し、奥歯の方を粘膜から浮かせるように空気を入れて、吸着効果を失わせると、外しやすくなります。取り出しにくいと感じたときは、口の周りの筋肉をマッサージします。

なお、総入れ歯は、前歯部分に圧が集中しやすい構造をしています。「前歯部分で食べ物をかみ切る」と、外れてしまうこともありますから、注意してください。

■ 入れ歯は外して3ステップで洗う

入れ歯は食器と同じです。食事の後は、必ず外して清掃します。入れ歯をつけたまま、歯磨きをしても汚れを取り去ることはできません。汚れやすく、使っているうちに、歯垢に似たデンチャープラーク(細菌や汚れのかたまり)がこびりつきます。食べかすを洗い流すだけでなく、デンチャープラークを取り除くことが大切です。

ブラシ洗浄

清掃中に、落として破損することがありますから、洗面器などに水を張り、その上で歯ブラシを使って流水の下で洗いましょう。石けんや食器洗い用の中性洗剤、義歯用歯磨き剤などを使い、流水ですすぎます。

一般の歯磨き剤は、研磨剤が入っているので、入れ歯を傷つける恐れがありますので、使わないでください。

熱湯につけるのは厳禁です。入れ歯の床部分が変形して使えなくなります。

つけおき洗い

デンチャープラークは、ブラシ洗浄だけでは落とせないので、食後のブラシ洗浄に加えて、つけおきタイプの入れ歯洗浄剤を併用してください。つけおき洗浄は、就寝中などに行いましょう。

「ブラシ洗い→入れ歯洗浄剤につけおく→ブラシ洗い」の3ステップを実行すると効果的です。

入れ歯洗浄剤にはいろいろな種類がありますので、担当医と相談して、使っている入れ歯に合うものを選んでください。

■ 気をつけたい「カンジダ菌」

口の中には、非常に多くの細菌が生息しています。そのほとんどは、無害ですが、床のある入れ歯を使い始めると、細菌群の構成が変わり、真菌の一種であるカンジダ菌が増殖することが知られています。

カンジダ菌は、カンジダ菌が原因で起きる口内炎(口腔カンジダ症)の原因になるだけでなく、むし歯との関係も報告されています。入れ歯が合わないと思っていたら、口腔カンジダ症だったというケースもあります。カンジダ菌に効果がある専用の洗浄剤(ピカ)がありますので、気になる方は、担当医に相談してください。

■ 寝るときは外して、水の中で保管

就寝時、入れ歯は外して、前述したように入れ歯洗浄剤を使って保管してください。入れ歯のプラスチック部分が乾燥すると変形の原因になります。

審美的な理由や残っている歯の保護などのため、入れ歯を外さないという方は意外と多いのですが、一日数時間は外して粘膜の安静に努めてください。

■ 非常時も考慮して置き場所を決める

間違って捨てたり、捨てられたりすることのないよう、入れ歯を外したら、乾燥しないように専用の入れ物で保管してください。

日本赤十字社は、災害時に「眼鏡、入れ歯、補聴器、杖」などの日常補装具を持ち出しやすくしておく工夫をすすめています。「入れ歯がなくて、配られたパンが食べられなかった」などの声もあります。入れ歯は、人から借りて使うことができません。非常時に持ち出せるよう、外した入れ歯は、置き場所を決めて保管しましょう。

噛む力UP 口の手入れ -丈夫な口でいる-

会津の歯医者 渡辺ゆうぞう歯科クリニックの「お口の相談室」

201509

自分の歯で食べる人・食後の歯磨き習慣をつけましょう

歯が多く残っている人の口腔清掃のポイントは、
口に合った磨き方で1日3回以上の歯磨き
糸ようじや歯間ブラシなどを用いた歯間清掃
舌の清掃、の3つです。

歯磨き回数が1日3回の人は、2回や1回の人に比べて口腔内の総菌数が少ないことが確認されています。これは、口腔内の衛生状態にとどまらず、誤嚥に伴う肺炎などの発症リスクにも影響してきます。

また、歯周病は、歯と歯の間の歯垢が原因です。
これを防ぐには、歯間ブラシなどを使った歯間清掃が必要です。

さらにかかりつけ歯科医による、定期的な歯石除去など、専門的な手入れを受けることをお勧めします。

美しい笑顔と 健康は歯磨きから

2014_10_01_01

歯周病やむし歯は歯の健康と美しさを蝕み、内蔵の病気の引き金にも。
予防&治療には、きちんと歯を磨くこと。
歯磨きがそれほど大切なのはいったいなぜ?

歯も歯ぐきも「老ける」

20歳を超えるころから、歯を支えている歯肉(歯ぐきのこと。以後、歯ぐき)がやせてきます。歯ぐきの厚さはわずか1mm。その下にある歯槽骨という骨が年齢とともにやせてきて、それにともない歯ぐきも下がってきます。その結果、露出する歯が伸びて見え、また、歯と歯の間にすきまができて、食べカスが挟まりやすくなるのです。口元がなんとなく老けて見えるのもそのため。

バイキンの攻撃に、「骨」は逃げ出す

歯ぐきの炎症や腫れ、歯のぐらつきといった症状を起こす歯周病。その最大の原因が磨き残しです。歯と歯ぐきの境目にある食べカスにバイキンがつき、プラーク(歯垢)というバイキンの塊をつくります。体は炎症反応を起こしてバイキンと戦い、そのため歯ぐきは赤く腫れるのです。 いっぽうまわりの骨は、バイキンが攻めてくると退却します。骨膜炎や骨髄炎などの重篤な病気を避けるために逃げだすのです。骨が溶ける、と言われるのがこの現象。そのせいで、歯ぐきはやせ、歯がぐらついて、ひどい場合には歯を抜かなければならなくなります。

歯をガシガシ磨くのは 百害あって一利なし

2014_09_02

歯ブラシを握リしめて強くこすれば傷つき、歯の根元も削れてしまいます。ガシガシ磨くのは逆効果。虫歯のない人でも磨き過ぎが原因で虫歯になることがあるのです。歯茎が削られて下がると、歯の柔らかい部分が露出し、歯垢もつきやすくなってしまう。特に研磨剤入リの歯磨き粉を使って強くこするのは禁物です。

セルフケアに加えたいのが歯科医院での定期的なチェック。歯周病は「もの言わぬ病」と呼ばれ、症状がかなリ進行するまで自覚症状はないことが多い。歯科医院でX線写真を撮ったリ、歯周ポケットの探さを測ったりしない限リ、早期に気づくのは難しいのです。

歯科医院に通う一番の目的は歯周ポケットの管理。歯周ポケット内に生息する菌は空気のない場所を好むので、ポケット内に新鮮な空気を入れたリ、水で洗ったりするだけでも数が減リ、良い結果が得られます。

だいたい3カ月ごとに歯科医院でチェックを受ければ、歯周病の進行を早めに食い止められます。歯周病は長期的に進行する病気なので、残った自分の歯をこれ以上削ったリ抜いたりしないためにも、信頼できる医院を見つけ、継続的なケアを続けることが重要です。

意外に知らない 歯みがきの基本

2014_06_02

たいていの人が習慣的に行っている「歯みがき」ですが、そもそも「磨いている」と「磨けている」は違うのです。基本的な磨き方をしっかリマスターしていれば、ご自分のお口の中に合った応用も正しいものになります。

歯ブラシの基本的な使い方
磨く時は、歯の表面に直角に毛先を当てることが大切です。しかし、歯の表面は曲面なので、磨こうとする場所に応じて歯ブラシを当てる部分も工夫が必要です。毛先を3つの部分に分けて使うと磨きやすくなります。

強くこすらず・こきぎみに
カを入れて歯ブラシを押しつけると、毛先が開いてしまい、正確に歯の面にあたりません。また、強くこすると歯肉を傷つける原因にもなります。軽いカでこきざみに歯ブラシを動かしましょう。

歯がしみる! ぴりっとくる! 知覚過敏症②

2011_08_02

ハブラシをあてた瞬間、または冷たい物、甘い物、時に歯に当る風などで歯がしみたりぴりっとする不快な症状に見舞われます。外来刺激に対して歯髄(神経)の知覚が亢進する現象で、この症状を象牙質知覚過敏症と呼びます。

歯のはえぎわ(歯頸部)付近が、ムシ歯やハブラシのカの入れ過ぎ、又かみあわせの不具合等で磨耗あるいは咬耗しているタイプを歯頸部知覚過敏。歯周病のため、歯を支える骨(歯槽骨)が溶解し歯茎が下り(歯肉退縮)本来歯茎の中にある根面が露出したタイプを根面部知覚過敏といいます。外的刺激が象牙質を構成する細管(象牙質細管)を通って歯髄を刺激するためおきる知覚症状です。治療法としては、この象牙質細管の開口部を物理的又は科学的に閉鎖しようとするものです。実質的に歯の表面のエナメル質がウ蝕や磨耗で欠損していれば、欠損部を整形後充填して補います(物理的治療)。又むき出しになった根面部を薬で数回塗布(科学的治療)し改善させます。

歯がしみる! ぴりっとくる! 知覚過敏症①

2011_07_02

食事の前に、歯みがき剤をつけないでハブラシを水でゆすぎながらブラッシングをしてみましょう。舌の表面も力を入れず4~5回程ハブラシでなでて口をすすいでおきます。口の中をさっぱりさせて食事を摂ると、食べ物の味・歯ざわり・歯ごたえなと鮮明に感じられて美味しさ感がアップします。食べ物は口の中で咀曙されるうちに、唾液の成分とよく混じり合い一層うまみを増します。家族や友人と談笑しながらの食事は心身を幸せにします。

食後、口の中はプラークが急増し酸性度がアップします。硬いはずの歯の表面エナメル質がプラークの出す酸で柔らかくなり溶かされ始めます。「脱灰」という現象です。再び唾液の成分が働きエナメル質を修復し硬くする「再石灰化」をすすめてくれますが、ここで正しくブラッシングをしてやるとある程度のプラークが取り除かれ、歯と歯茎・舌の血行が良くなり、ムシ歯菌や歯周病菌の繁殖が抑えられます。バイ菌と戦う白血球は血液にのって患部に届くのです。歯周病菌は、血液の流れを悪くする毒を排出し、酸素を嫌う性質で、歯と歯ぐきの隙間や歯の間のブラッシングもれのプラークを餌に、猛スピードで歯茎の奥へもぐり込んでいきます。適切なブラッシングが何よりの「治療」となる、セルフケアーです。

正しいブラッシングをしましょう②

2011_06_01

舌の先で、歯の表(頬・唇側)と裏(舌側)の歯ぐきをぐるっとなめてみましょう。陶器をなめたような感触でツルツルしていたら60%はOKです。又、ヌルヌルザラザラしていたら危険です。バイ菌(プラーク)が何十億個と増殖し歯や歯ぐきを蝕みつつあります。なるべくきれいに、このバイ菌を取り除くことが正しいブラッシングです。(自分ができるセルフ・ケアー)

歯ブラシは普通の硬さの長方形型で、毛束の先が平らに切り揃えてある平面タイプを選びます(大人も子供も大きすぎない物を)。

ブラッシングの3つの基本があります。

①軽い力で、毛束の面全体で、磨くというよりふき取るイメージで行います。カを入れて押しつけるとエナメル質が傷つきすり減ります。歯ぐきも萎縮して下がってきます。柔らかい部分の象牙質が露出し、ムシ歯や歯周病が進行しやすくなり、冷たい物・甘い物がしみてきたりします。

②ブラッシングの順序を決めましょう。上下左右、前歯を中心に7本づつ4ブロックにわけます。奥歯の頬側から前歯へと進み、又前歯の舌側から奥歯へ。そして噛み合わせ面を奥歯から前歯へと戻ります。1/4終わったらすすぎます。残りも1/4づつくり返します。

③歯と歯の間の凹に歯ブラシの長い一辺を当てて斜め上下に動かし、歯を1本づつ磨きます。

やってみましょう。横にゴシゴシは禁物です。一日の汚れを就寝前に丁寧に是非。