<その2>歯周病は沈黙の病気

2011_11_02

痛みもなく、進行していることに気づきにくいため沈黙の病気といわれ、年齢とともに重症化していきます。歯周病セルフチェックをしてみましょう。合計で5点~25点の方は軽度~中等度の可能性。30点以上の方は進行した歯周病の疑いが濃度です。

歯周病の人は、心筋梗塞などの心臓血管症患を発症するリスクが高いことや、歯周病関連細菌が気道などに入りこみ、肺炎をひきおこすこともあります。歯周病にかかった歯ぐきや歯を支える骨等の組織から分泌される成分が、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを妨げ、糖尿病を悪化させることも明らかになっています。

体の入口であるおロの中の清潔さを保つことが健康への道しるべです。

歯周病セルフチェック表

●歯肉はピンク色で引き締まっている………0点
●歯肉が赤色や紫色になっている……………5点
●歯肉がむずがゆく、歯が浮く感じがする…5点
●歯磨きすると血がでる………………………5点
●起床時にロの中がネバネバする………… 10点
●歯肉が赤く腫れブヨブヨしている……… 10点
●何もしないのに歯肉から血が出る……… 15点
●歯がぐらついて物が噛めない…………… 15点
●冷たい水がしみる………………………… 15点
(軽度歯周病:歯肉炎、中等度以上歯周病:歯周炎)

<その1>歯周病の治療とは?

2011_10_02

歯周病は歯と歯ぐきのスキ間にたまった歯垢とその中にいる細菌がひき起こす病気です。初期の歯周病は自覚症状がほとんどなく治療を受けずに放置すれば、自然治癒はなく病変が進行していきます。病原菌の出す毒素が歯ぐきの炎症をおこし、さらに歯を支えている骨を溶かしていきます。
歯ぐきが下がり、歯ぐきに守られていた歯根が露出してきます。まず、歯ぐきと歯のスキ間の深さを計測する歯周病検査を行います。1ミリ~2ミリが健康の範囲、2ミリ以上から重症は6ミリ以上へと深くなっています。

次に骨のなくなり具合による歯のグラつき(動揺)を調べます。だ液の成分のカルシウムと合体し石灰化した歯垢が「歯石」。この歯石の付着程度も判明します。この検査に基づき、全歯を6ブロックに分けて、歯の生え際に付着した歯石を取り除き(プロケアー)と同時に正しいブラッシング法(セルフケアー)で回復を図ります。一ヵ月後にもう一度歯周病検査をして、歯ぐきの炎症や出血、深さの変化を調べます。4ミリ以上あるところは2段階目の歯石、歯根部に付着した歯石を取り除かなければ進行を止めることはできません。

歯周病になるとどうなるの?

2011_09_02

1.歯ぐきがはれた!
2.歯ぐきや粘膜が痛い!
3.かむと歯が痛い!
4.歯が揺れてきた!
5.ロがネバつくし臭いがする!
6.歯に食べ物がはさまる!

口腔や咽喉には歯周病菌をはじめ300種以上、数百億個以上の細菌がいます。お口の中に潜む細菌は、気管や血管・リンパ管を通って全身に影響を及ぼすことが明らかになっています。肺炎・動脈硬化などの血管系の病気・心臓の病気・糖尿病・低体重児出産の原因などさまざまな病気に関係しています。

歯がしみる! ぴりっとくる! 知覚過敏症②

2011_08_02

ハブラシをあてた瞬間、または冷たい物、甘い物、時に歯に当る風などで歯がしみたりぴりっとする不快な症状に見舞われます。外来刺激に対して歯髄(神経)の知覚が亢進する現象で、この症状を象牙質知覚過敏症と呼びます。

歯のはえぎわ(歯頸部)付近が、ムシ歯やハブラシのカの入れ過ぎ、又かみあわせの不具合等で磨耗あるいは咬耗しているタイプを歯頸部知覚過敏。歯周病のため、歯を支える骨(歯槽骨)が溶解し歯茎が下り(歯肉退縮)本来歯茎の中にある根面が露出したタイプを根面部知覚過敏といいます。外的刺激が象牙質を構成する細管(象牙質細管)を通って歯髄を刺激するためおきる知覚症状です。治療法としては、この象牙質細管の開口部を物理的又は科学的に閉鎖しようとするものです。実質的に歯の表面のエナメル質がウ蝕や磨耗で欠損していれば、欠損部を整形後充填して補います(物理的治療)。又むき出しになった根面部を薬で数回塗布(科学的治療)し改善させます。

歯がしみる! ぴりっとくる! 知覚過敏症①

2011_07_02

食事の前に、歯みがき剤をつけないでハブラシを水でゆすぎながらブラッシングをしてみましょう。舌の表面も力を入れず4~5回程ハブラシでなでて口をすすいでおきます。口の中をさっぱりさせて食事を摂ると、食べ物の味・歯ざわり・歯ごたえなと鮮明に感じられて美味しさ感がアップします。食べ物は口の中で咀曙されるうちに、唾液の成分とよく混じり合い一層うまみを増します。家族や友人と談笑しながらの食事は心身を幸せにします。

食後、口の中はプラークが急増し酸性度がアップします。硬いはずの歯の表面エナメル質がプラークの出す酸で柔らかくなり溶かされ始めます。「脱灰」という現象です。再び唾液の成分が働きエナメル質を修復し硬くする「再石灰化」をすすめてくれますが、ここで正しくブラッシングをしてやるとある程度のプラークが取り除かれ、歯と歯茎・舌の血行が良くなり、ムシ歯菌や歯周病菌の繁殖が抑えられます。バイ菌と戦う白血球は血液にのって患部に届くのです。歯周病菌は、血液の流れを悪くする毒を排出し、酸素を嫌う性質で、歯と歯ぐきの隙間や歯の間のブラッシングもれのプラークを餌に、猛スピードで歯茎の奥へもぐり込んでいきます。適切なブラッシングが何よりの「治療」となる、セルフケアーです。

正しいブラッシングをしましょう②

2011_06_01

舌の先で、歯の表(頬・唇側)と裏(舌側)の歯ぐきをぐるっとなめてみましょう。陶器をなめたような感触でツルツルしていたら60%はOKです。又、ヌルヌルザラザラしていたら危険です。バイ菌(プラーク)が何十億個と増殖し歯や歯ぐきを蝕みつつあります。なるべくきれいに、このバイ菌を取り除くことが正しいブラッシングです。(自分ができるセルフ・ケアー)

歯ブラシは普通の硬さの長方形型で、毛束の先が平らに切り揃えてある平面タイプを選びます(大人も子供も大きすぎない物を)。

ブラッシングの3つの基本があります。

①軽い力で、毛束の面全体で、磨くというよりふき取るイメージで行います。カを入れて押しつけるとエナメル質が傷つきすり減ります。歯ぐきも萎縮して下がってきます。柔らかい部分の象牙質が露出し、ムシ歯や歯周病が進行しやすくなり、冷たい物・甘い物がしみてきたりします。

②ブラッシングの順序を決めましょう。上下左右、前歯を中心に7本づつ4ブロックにわけます。奥歯の頬側から前歯へと進み、又前歯の舌側から奥歯へ。そして噛み合わせ面を奥歯から前歯へと戻ります。1/4終わったらすすぎます。残りも1/4づつくり返します。

③歯と歯の間の凹に歯ブラシの長い一辺を当てて斜め上下に動かし、歯を1本づつ磨きます。

やってみましょう。横にゴシゴシは禁物です。一日の汚れを就寝前に丁寧に是非。

正しいブラッシングをしましょう①

2011_05_01

食事をした後の口の中では、咀嚼後の食べ物とダ液が混じり合った「バイ菌」が増殖します。このバイ菌とは、ネバネバした「プラーク」と呼ばれるものです。歯の周りにうすい膜状にまとわりつくプラーク1㎎の中には、約1億個、約300種類がうごめきます。

この中の「ムシ歯菌」は酸を出し、歯の表面のエナメル質を溶かし健康な歯をムシ歯にかえて、歯冠の奥へ中へと進行し、やがて歯冠の中心部の歯髄(神経とよばれる)にまで達します。(激痛に悩まされます)又、空気を嫌う「歯周病菌」は、歯のはえ際の歯ぐきの淵から歯を支える骨の間へと深く侵入し増殖し毒素を出し続けます。(歯ぐきは熟したトマト色でポッテリと丸みを帯び、膿や出血・口臭がありますが自覚しづらい)食後の歯みがきとうがいで、プラークをとり除き洗い流すことがとても大切ですが、ここで重要なのが「正しいブラッシング」を行えているか?という事なのです。

健康な歯と歯ぐきのために

2011_04_03

皆さん、未曽有の大地震に見舞われましたが、子どもも大人もこの歌を歌って克服しましょう。
ある保育所の子どもたちが、キラキラ星のメロディーにのせて元気に歌っています♪♪

えいようのうた(きらきらぼしのかえうた)

1番
からだをつくるのなんでしょう
おにくにさかなに まめ たまご
ぎゅうにゅう チーズ ヨーグルト
なっとう とうふは あかぐんです
えいようたっぷりおいしいね
きちんとたべてじょうぶなこ
2番
からだのちょうしととのえる
にんじんなどのやさいです
いちごやみかんのくだものと
きのこ わかめは みどりぐん
まいにちたくさんたべようね
びょうきにまけなくなるんです
3番
ねつやちからのもとになる
おいもにごはん パン うどん
さとうやあぶら スパゲティ
エネルギーは きいろぐん
つよいちからがでるんです
もりもりたべてげんきなこ
4番
あか き みどりのしょくひんを
まいにちなかよくたべるよに
きらいなものもちょっとだけ
じぶんであじみをしてみてね
みっつのいろのなかまを
なかよくたべてげんきなこ

長寿をになう噛むパワー。

2011_03_01

脳に、ああこの食感!おおこの歯ごたえ!うん、この歯ざわリ!と伝えるのは、自前の歯です。正確には自前の歯の3分の2以上は、歯肉の下の歯の植わっている骨(歯槽骨)の中にありますが、この骨と歯をつないでいる組織「歯根膜」が伝えています。従って、入れ歯やインプラントで補う人工歯にはこの歯根膜がありません。また、歯周病も歯根膜を破壊していきます。歯周病はそれとともに、歯を支える基礎の歯槽骨をも溶かしどんどん消失させてしまいます。やがて、歯はグラグラしだして抜けてしまいます。結果として、人工歯で噛むカを復活させる治療を施術し、咀瑠するパワーを守リます。噛むと違和感があったり、鈍痛を感じたら、歯周病が進行し倒壊することになる非常ベルと受け止め、早めに受診し歯根膜を守リましょう。又、歯が抜けたままになっていてもいけません。脳の活力を産み与える噛むパワーが損なわれ、やがて認知症や老人性痴呆症へと導かれていく可能性が高くなります。

自前の歯は、乳歯20本から永久歯28本に一般的には生え変リ揃いますが、それぞれが噛むパワーを発揮する為の最小不可欠な一本です。

噛む、噛む! よくかむことの 上手な子どもに育てます。

2011_02_01

お母さんのおっぱいを飲む時、人間はかむことを初めて体験します。口のまわりの咬筋(かむ時に使う筋肉)を使つて乳首を噛んで母乳を飲んでいます。赤ちゃんの生存本能にひき出されるこの噛む運動、やがて生える歯の並ぶアゴを発達させます。

神奈川歯科大の斎藤先生の研究による要約を、子育て歯科の倉治先生は「人のアゴが成長できるのは、骨を作る細胞=造骨細胞が伸び縮み運動をしてアミノ酸などの栄養をとリ込み、造骨細胞を作る遺伝子を増やしていく。この伸び縮み運動こそ、噛むことである。」とまとめておられます。つまリ、かまない子どものアゴは育たず、よくかむ子どものアゴはすくすく元気に発育します。その為にはよく噛むことを覚える「乳房保育」が最適であリ、少なくとも乳歯の歯並びのほぼ決まる一歳くらいまでは母乳を飲ませます。

やがて離乳食に移行し、一歳七ヵ月~二歳七ヵ月の離乳食も終わりに近づき大人と同じ物を食べるようになるこの頃、お母さんが噛み砕いた物を決して食べさせない事が肝要です。大人の口の中にいたバイ菌も移動し、ムシ歯菌ミュータンス・レンサ球菌が乳歯に住み着いてしまいます。