保険でできる歯周病の治療

2012_05_01

『歯石をとりたいのですが―』と、問い合わせがあります。一般的に歯の掃除又はクリーニングとイメージされているようです。しかし、「歯石」とは、唾液の成分(カルシウム等)と合体して歯の表面から歯と歯グキの境目に沈殿する石灰化したバイ菌のかたまりです。そしてこのかたまりは空気を嫌う性質のバイ菌の巣にもなり、どんどん深部(歯肉と歯の間)の歯根面へと増殖していきます。症状(違和感・腫れ・痛み等)が出る頃には、この歯石が原因である歯周病がずいぶん進行しています。

体調が悪くなった時、免疫力が低下する為これ等の病原菌が途端に大増殖し、急性症状として発現します。

歯周病治療の流れ(基本1ヶ月間)
検査(進行具合を調べます)→歯石除去(ロ腔内を3ブロックに分けて)+ブラッシングケア→
検査(回復具合を調べます)

歯科の保険治療って何?

2012_04_01

日本の医療システムは、国民皆保険制度のもとに行われています。医科も歯科もその制度で決められた保険点数により、診療内容の全部が換算されます。国民一人一人が負担する保険料が財源となっていますから、その医療内容の適正さと換算のためのルールの遵守が厳正に決められています。保険医療機関(病院)は、日本国内どこでもこの取り決めに従い、一部負担(窓ロ会計=医療費全額の内の3割)以外の残りの7割を国へ請求しています。

歯科の場合は、原因となっている疾病の治療と、治癒後の歯を修復し機能を回復することの2本柱から成り立っています。

例えば、「虫歯」の場合、その虫歯は歯質のどの段階(深さ)まで進行しているのかをその歯のレントゲンを撮って診断し、バイ菌に汚染され感染している部分の殺菌処置治療を行い、感染部を全て取り除く治療をします。

そして、歯としての機能を回復させるための復元治療後、口全体としての噛み合わせの適正化を図るための調整をして保険治療完了となります。

健康な歯と歯ぐきは健康の源泉
自身の未来のために守りましょう!自分の歯

2012_03_01

10年前、「歯やお口のことに関して、どんな情報を知りたいですか?」というアンケート調査を7ヶ月間、地元新聞紙面を使って歯科保健の啓発を図ることを目的として行われ、同時に「歯科医(医院)に対して望むこと」も盛り込まれた調査結果があります。(H14年6月~12月)

●知りたい情報
1位「歯周病に関する情報」、2位「口臭に関する情報」、3位「ブラッシングに関する情報」で全体の約5割を占め、以下「むし歯の治療法と予防法・進行を防ぐ方法」、「かみ合わせの全身への影響」、「義歯(入れ歯)が合わない時は?手入れ法は?」、「矯正は何歳くらいから?費用は?期間は?」、「インプラントの治療内容とその料金は?」等々となっています。

●歯科医院に対し望むこと
1位「インフォームドコンセント~治療する前に、口の状況、治療方法、治療目的、費用等の説明をして欲しい」、2位「治療に対して~予防に重点を置いた診療を・削る時の音が苦手・どうにかなりませんか・痛くない治療を・毎回行うレントゲン撮影は必要なのか・歯石除去は治療なのか・等々」、3位「治療期間が長い~一度通院すると終了するまで期間が長すぎる・短期集中はできないのか」でした。1位が全体の4割を占めています。その他では、「予約しているのに、長い時間待たされる」、「歯科医院イコール怖いというイメージを変えるような工夫をして欲しい」等々となっていました。

ロ腔ケアで元気な体をつくろう

2012_02_01

介護保険制度は、2006年4月から「予防」に重点を置いたものに一部改正されています。「運動機能の向上」「栄養改善」「口腔機能(食べる機能)の向上」という3つの柱で、なるべく介護を必要とせず、自宅で自立した生活を送り続けられることを目標に、「できるようにするための支援」を、要介護と要介護1の方を介護予防対象者と位置づけて展開されています。体を動かすためにはエネルギーが必要であり、そのエネルギー源である栄養を摂るためには健康な口が必要です。

人の一生の生活を支える基本が口腔であり、その健康の度合い(品質)が即、生活の質QOL(クオリティーオブライフ)にかかわるのです。人間は皆、老人になりますが、その時、どんな口を持っているかが大切なのです。口の中を見てみましょう。「食べる」「呼吸をする」「話をする」など口の果たす役割はとても重要なため、その老化は他の機能に比べて緩やかであるといわれますが、やがて10年後20年後の自分の体に大きく影響します。

子どもの歯周病

2012_01_01

10~14歳の子どもの半数に出血や歯石の沈着などの歯肉炎の症状がみられ、5~9歳の子どもにも4割弱の歯周炎が見受けられるという、平成17年の歯科疾患実態調査のデータがあります。子どもの歯周炎は歯周病に進行してしまう予備軍です。

「歯周病は大人がかかる疾患で、子どもは関係ない」と思われがちですが、小中学生の約2人に1人が歯肉炎であり、4人に1人の割合で歯石の沈着がみられる―というデータです。「歯石」は、バイ菌が睡液中の成分のカルシウム等と合体して石灰化したもの。つまり、バイ菌のかたまりです。生えてきたばかりの子どもの歯は、表面のエナメル質が未成熟で弱いためムシ歯にもなりやすいのです。子どもの歯は唾液中のカルシウムを取り込み、徐々にかたくなっていきます。

子どもが歯周炎やむし歯になる原因の多くは、不十分な歯みがきです。

また、ダラダラおやつを食べたりする生活習慣も原因となります。

忍び寄る歯周病。あなたは大丈夫?

2011_12_02

歯は痛くないと健康、痛い時もあったけど治った―と、何となく思っていませんか?

「予防」は、現在のおロを調べる健康診断で現状を把握することから、初めて成果が出てきます。少しでも若い頃から、健康なきちんと噛めるお口をキープし続けることが肝要です。全身の健康につながる歯の健康は、80歳で20本の歯が守られていると、快適な生活を手中にできる確立が高いからです。

気が付かないうちに進行する歯周病。初期症状としての歯周炎から、重度の歯周病まで進行させないためにも、定期的に歯科医院での指導とチェックを受けましょう。歯を失う原因を早期治療で対処することが、双方にとって治療の負担が軽く、社会の医療費削減に貢献することにもなります。

<その2>歯周病は沈黙の病気

2011_11_02

痛みもなく、進行していることに気づきにくいため沈黙の病気といわれ、年齢とともに重症化していきます。歯周病セルフチェックをしてみましょう。合計で5点~25点の方は軽度~中等度の可能性。30点以上の方は進行した歯周病の疑いが濃度です。

歯周病の人は、心筋梗塞などの心臓血管症患を発症するリスクが高いことや、歯周病関連細菌が気道などに入りこみ、肺炎をひきおこすこともあります。歯周病にかかった歯ぐきや歯を支える骨等の組織から分泌される成分が、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを妨げ、糖尿病を悪化させることも明らかになっています。

体の入口であるおロの中の清潔さを保つことが健康への道しるべです。

歯周病セルフチェック表

●歯肉はピンク色で引き締まっている………0点
●歯肉が赤色や紫色になっている……………5点
●歯肉がむずがゆく、歯が浮く感じがする…5点
●歯磨きすると血がでる………………………5点
●起床時にロの中がネバネバする………… 10点
●歯肉が赤く腫れブヨブヨしている……… 10点
●何もしないのに歯肉から血が出る……… 15点
●歯がぐらついて物が噛めない…………… 15点
●冷たい水がしみる………………………… 15点
(軽度歯周病:歯肉炎、中等度以上歯周病:歯周炎)

<その1>歯周病の治療とは?

2011_10_02

歯周病は歯と歯ぐきのスキ間にたまった歯垢とその中にいる細菌がひき起こす病気です。初期の歯周病は自覚症状がほとんどなく治療を受けずに放置すれば、自然治癒はなく病変が進行していきます。病原菌の出す毒素が歯ぐきの炎症をおこし、さらに歯を支えている骨を溶かしていきます。
歯ぐきが下がり、歯ぐきに守られていた歯根が露出してきます。まず、歯ぐきと歯のスキ間の深さを計測する歯周病検査を行います。1ミリ~2ミリが健康の範囲、2ミリ以上から重症は6ミリ以上へと深くなっています。

次に骨のなくなり具合による歯のグラつき(動揺)を調べます。だ液の成分のカルシウムと合体し石灰化した歯垢が「歯石」。この歯石の付着程度も判明します。この検査に基づき、全歯を6ブロックに分けて、歯の生え際に付着した歯石を取り除き(プロケアー)と同時に正しいブラッシング法(セルフケアー)で回復を図ります。一ヵ月後にもう一度歯周病検査をして、歯ぐきの炎症や出血、深さの変化を調べます。4ミリ以上あるところは2段階目の歯石、歯根部に付着した歯石を取り除かなければ進行を止めることはできません。

歯周病になるとどうなるの?

2011_09_02

1.歯ぐきがはれた!
2.歯ぐきや粘膜が痛い!
3.かむと歯が痛い!
4.歯が揺れてきた!
5.ロがネバつくし臭いがする!
6.歯に食べ物がはさまる!

口腔や咽喉には歯周病菌をはじめ300種以上、数百億個以上の細菌がいます。お口の中に潜む細菌は、気管や血管・リンパ管を通って全身に影響を及ぼすことが明らかになっています。肺炎・動脈硬化などの血管系の病気・心臓の病気・糖尿病・低体重児出産の原因などさまざまな病気に関係しています。

歯がしみる! ぴりっとくる! 知覚過敏症②

2011_08_02

ハブラシをあてた瞬間、または冷たい物、甘い物、時に歯に当る風などで歯がしみたりぴりっとする不快な症状に見舞われます。外来刺激に対して歯髄(神経)の知覚が亢進する現象で、この症状を象牙質知覚過敏症と呼びます。

歯のはえぎわ(歯頸部)付近が、ムシ歯やハブラシのカの入れ過ぎ、又かみあわせの不具合等で磨耗あるいは咬耗しているタイプを歯頸部知覚過敏。歯周病のため、歯を支える骨(歯槽骨)が溶解し歯茎が下り(歯肉退縮)本来歯茎の中にある根面が露出したタイプを根面部知覚過敏といいます。外的刺激が象牙質を構成する細管(象牙質細管)を通って歯髄を刺激するためおきる知覚症状です。治療法としては、この象牙質細管の開口部を物理的又は科学的に閉鎖しようとするものです。実質的に歯の表面のエナメル質がウ蝕や磨耗で欠損していれば、欠損部を整形後充填して補います(物理的治療)。又むき出しになった根面部を薬で数回塗布(科学的治療)し改善させます。