50代~60代こそなりやすい おとなの虫歯 -丈夫な口でいる-

会津の歯医者 渡辺ゆうぞう歯科クリニックの「お口の相談室」

201510-2

子供から大人まで、多くの人が悩まされる虫歯。実は大人には、特に虫歯になりやすい時期や部位があります。虫歯になりやすい年代には、子供時代を含めて3つのピークがあります。大人の場合、仕事が多忙で歯科医院に行きそびれがちな30代、さらに『二次う蝕』や『根面う蝕』のリスクが高まる50〜60代にピークを迎えます。

虫歯は正しくは「う蝕」といいます。口の中にいるミュータンス菌が食後の口の中で歯垢を作り、そこでできた酸が歯を溶かすことで発生します。大人に多い「二次う蝕」とは、治療済みの歯に詰めたものの周囲に起きる虫歯のことです。治療から長い時間を経て詰め物と歯との間に隙間ができ、歯垢がたまりやすくなることが原因になります。

もう一つの「根面う蝕」は、歯と歯茎との境目にできる虫歯。歯周病や歯の磨き過ぎで歯茎が下がると、エナメル質に覆われていない歯根が露出し、歯根を覆っているセメント質は間もなく取れて、軟らかい象牙質がむき出しになります。この露出部分は弱い酸でも溶けてしまうため、虫歯になりやすいのです。根面う蝕は、その発生のメカニズムから、特に高齢者に多いのが特徴です。若い頃に治療済みの歯がある人や歯茎が下がってきている人は、こうした大人の虫歯ができるリスクが高いといえます。

大人の虫歯は歯のエナメル質が成熟しているので、虫歯になっても進行が遅く、痛みをあまり感じないままじわじわと進みます。二次う蝕の場合には、過去の治療で神経を抜いた歯は痛みを感じないため、気づいたら虫歯にかかり進行していた、というケースが少なくありません。また、根面う蝕は歯根の周りで輪状に進むため、ほかの虫歯に比べて治療の難易度が高くなります。大人の虫歯の遠因として、注意したいのが知覚過敏です。

知覚過敏は、歯茎が下がって象牙質が露出することによって起きます。冷たいものや歯ブラシによる刺激が、露出した象牙質から象牙細管を通って神経に届くことで痛みを感じます。酸に溶けやすい部分が露出していることに加え、知覚過敏でしみるため、ブラッシングもおろそかになりがちです。

知覚過敏は、リン酸カルシウムなどの薬剤を塗布することで治療できます。
虫歯を予防するには、毎日のケアを怠らず、定期的に歯科医のチェックを受けましょう。