治療から予防へ!虫歯は感染症 -丈夫な口でいる-

会津の歯医者 渡辺ゆうぞう歯科クリニックの「お口の相談室」

201511

失った歯は、二度ともとに戻らない。だからこそ予防に力を入れて。

歯は体のほかの器官と違って、一度ある程度のムシ歯や歯周病にかかってしまうと、自然治癒するということはありません。ましてや、削ったり抜いたりした歯は二度ともとに戻らないもの。

予防は、家での歯みがきや食生活に気をつけるとともに、ムシ歯や歯周病の初期は、自覚症状が少なく、自分ではわかりにくいもの。発見が早ければ、治療も簡単に済みます。
ムシ歯になりやすいなどの口の中のリスクは人によって違います。

虫歯は感染症

ウイルスや細菌、寄生虫などの微生物が体内に侵入して、臓器や組織の中で増殖することを「感染」といい、その結果生じる病気を感染症といいます。

SARSやエイズなどのように人から人へ伝染する病気のことを伝染性感染症、膀胱炎や破傷風などのように伝染しないものを非伝染性感染症といいます。

虫歯は、〝だえき〞を介して伝染する感染症なのです。

赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいません。赤ちゃんには歯がないから当たり前だと思うかもしれませんが、虫歯の原因となるミュータンスレンサ球菌が本当にまったくいません。

1994年にスウェーデンで、お母さんの歯をきれいにすることによって、赤ちゃんの虫歯菌の感染を減らすという試みが行われ、その結果お母さんの歯をきれいにするだけで、赤ちゃんの歯を虫歯から守ることができました。このことから、お母さんが感染源であったと考えられるのです。

赤ちゃんが離乳食を食べ始めた時期に、自分の唇にスプーンをあてて食べものの温度を調べたりしませんでしたか?

食べやすい大きさにするために自分の口の中で噛み切ってから赤ちゃんにあげたりしませんでしたか? 赤ちゃんの手が食べもので汚れたとき、舐めてきれいにしてあげたことはありませんか?

何気なくしていたことから、赤ちゃんに虫歯菌をうつしていたというわけです。お母さんだけではありません。お父さんやおばあちゃん、家族のほかに保育者などの大人の口から感染して、子どもの歯に虫歯菌が棲みつくようになるのです。

恋人同志でも同じことがいえます。

虫歯のみならず歯周病も同様です。定期的に歯科へ行くことは、生涯の健康寿命を延ばすことになるというデータも昨今出ています。

丈夫な口でいることは自立的な生活をおくる要です。